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 ・車乗り換え
 ・クルーズコントロールのブレーキング
 ・クルーズコントロールの解除
 ・インパネ
 ・AVH
 ・オートワイパー他

車乗り換え

 今年、二十数年ぶりに車を買い換えた。今まで乗っていた車はトヨタのハイラックスサーフSSR-X(2700ccガソリン、MT)、買い換えた車はSUBARU XV(2.0i-L EyeSight)。

 乗換えるに当たって考慮した点は、アイポイントが高い位置にあること、乗り降りが楽であること、車体がサーフより小さいこと、高速道路を利用した遠乗りが主たる目的であること、また年齢を考えると安全装置は必須。燃費はサーフより良ければ良い。そして、MT車、と言いたかったが、MT車はないだろうと諦めた。これらの条件からSUBARU XVが最終候補に残った。

 正月早々からスバルのディーラーと話を始めた。製造日程が結構厳しいらしく1月中旬までに契約すれば、3月中に納車可能だが、それ過ぎると納車は4月以降になると言われた。ゴールデンウィークに間に合えば良いと思っていたので、4月納車でのも良いと思っていたが、ディーラーから車に慣れるのに1ヶ月ぐらいみた方がいいですよと言われ、言われるまま早々に契約し、3月末までには納車される段取りとなった。

 途中、ステアリングのリコール問題で納車の遅れが懸念されたが、遅れることなく納車されることになった。自動車保険のために取り寄せた車検証の車台番号から思わぬことが発覚した。納車される車の製造が昨年の11月であることが解った。製造に2ヶ月程度かかるから早く早くと急かされて契約したのに、納車される車は昨年製造した車とはどういうことだと、当然、ディーラーに怒鳴り込んだ。  ディーラーが調査した結果、スバル本社が需要を見越し作り置きしあった車であると説明を受けた。スバル工場の前には作り置きの車用の広場があり、そこで、保護シールで覆われた状態で保管してあった車で、決して、キャンセル車や展示車ではない。ディーラーとしても作り置きの車が納車されるとは知らなかったと説明を受けた。そう言われても気持ちが晴れるものではない。逆にモヤモヤのもって行き場がなくなってしまった。安心と愉しさを 。残念ながら愉しさがなくなってしまった。

 という経緯があった車に乗って3ヶ月、走行距離は約2000km。ゴールデンウィークに高速も走った。だいたいこの車のことが解ってきて、いくつか不満点がある。愉しさがなくなった憂さ晴らしと、まったく晴れない憂さ晴らしに、この車の開発者に向けていくつか駄目だしをしていこう。

2019/06/22 記

クルーズコントロールのブレーキング


 最近、どこのメーカーも装備しているのが自動運転もどきの機能。SUBARU XVにはアイサイトVer.3が搭載され、全車速追従機能付クルーズコントロールとアクティブレーンキープ機能が用意されている。高速道路や自動車専用道路で使うことが前提の機能だが、この全車速追従機能付クルーズコントロールのブレーキングが駄目だ。タイミングが遅く、かつ強過ぎる。

 前車を追従運転しているときは、まだ許容範囲だが、追従する車がなく巡航速度で走行している状況で、前方に止まっている車を発見したときのブレーキングは酷い。止まっている車に巡航速度をほとんど落とすことなく近づき、恐怖を感じるようになってから、強いブレーキがかかる。カックンブレーキではないが、優しくはない。危険を感じるブレーキングだ。路上試験の最中だと、教官に先にブレーキを踏まれ、即検定中止となるだろう。

 停車している車に遭遇することは、高速道路ではほとんどないかもしれない。実際、この状況は一般道路でクルーズコンロトールの試運転中に遭遇した。最初は本当に止まるのかブレーキに足を載せたままドキドキものだった。ただ、1回の試行では、たまたま特殊な状況だったかも知れないと思い、別の機会に再度トライしてみたが、やっぱり同じだった。止まると解っていても3回目は怖くて試せない。

 ステレオカメラでは前車の発見が遅いのか、それとも、前車との距離と相対速度の関係のアルゴリズムが悪いのか。いやいや、衝突しないで止まるのだから問題はない、優しさなんか関係ないという考えなのか。このブレーキングに関しては自動運転にはほど遠いように思えた。

 また、予備制動がなかった。開発者は予備制動を知らないのかもしれない。最近の車はブレーキの性能が上がったため、教習車では、ブレーキを複数回踏んで止まるという操作は教えないらしい。そのため予備制動も知識として教えるだけで実地することは少ないと聞く。しかし、後続の車に停止の意図を伝えるために予備制動は自動運転でも必須だと思うのだが。

クルーズコントロールの解除

 またまた、クルーズコントロールの駄目だし。  クルーズコントロールが有効な状態で、アクセルを踏むと一時的にクルーズコンコントロールは解除され、アクセルを離すとクルーズコントールが有効に戻る。一方、クルーズコントールが有効な状態でブレーキを踏むとクルーズコントロールが解除され、ブレーキを離してもクルーズコントロールは解除されたままになる。速度調整をするための2つの操作(ブレーキ操作、アクセス操作)がクルーズコントロールの状態に関して異なる結果をもたらす非対称性は操作性の面で違和感があり、危険をはらんでいる。

 追従運転している際に、前回述べたようにブレーキングのタイミングが遅いからついつい先にブレーキを踏んでしまう。その後クルーズコントロールが解除されていることを忘れて前車に近づきすぎてあわててブレーキを踏むことがある。

 アクセス操作と同様にブレーキ操作でもクルーズコントロールが有効な状態を保つべきだ。ただ、クルーズコントロールを有効な状態を保持すると、ブレーキを離した途端に車が加速する可能性がある。それを避けるために、ブレーキを離した時にセット車速をその時点の速度に自動的に再設定する必要があるだろう。

 運転者にとっては、ブレーキによってクルーズコントロールが解除されるより有効なままセット車速が遅くなる方が自然だと思う。セット車速は、運転者が必要に応じて上げてやれば良いだけだ。さらに、セット車速のプリセット、例えば低速、中速、高速があれば、なお便利だ。いや、スイッチが増えすぎのはいただけないか。

インパネ

 SUBARU XVのインパネは、右側にスピードメーターが、左側にタコメーターが配置され、中央に液晶があり、アイサイト関連の情報が表示される。スピードメーターとタコメーターは同じ大きさの円形のアナログメーターとなっている。

 スピードメーターが右側にあるため、速度確認する際の視線移動が大きく、非常に見にくい。CVTの場合、アクセルの踏込感覚だけでは速度を捉えられない。どうしてもスピードメーターに頼らざるを得ない。にもかかわらず、スピードメーターが見づらいのは大きな欠点だ。安全のためにスピードメーターは中央に配置すべきだ。  中央の液晶に速度がデジタルで表示できるが、デジタル数値の変化が気になって操作の妨げになる。アナログ表示だと、おおまかな速度と、速度の増減が一目で頭に入ってくる。スピードメーターは絶対にアナログ表示だ。

 スバルのもの作りは原点は「操る人が常に状況を正確に 把握でき、的確な操作を行えるよう、 徹底的に“人を中心にした”設計」にある。しかし、残念ながら、SUBARU XVのインパネはこの設計思想とは全く逆だ。CVTでは全く意味のないタコメーターが一等席を占めている。コンピューターで制御され、人の操作で制御できない回転数が、スピードメーターと同じ大きさでスピードメーターより見やすい位置にある。タコメーターはファッションとしか思えない。

 タコメーターはいらない、あってももっと貧相なものでよい。スピードメーターに重きをおくべきだ。また、タコメーターよりも、ギヤ比をアナログで表示してみてはどうだろう。回転数と同じようにコンピューターで制御されるギヤ比がだが、車の状況を知って操作するためには役立つかも知れない。

 SUBARU XVのインパネはスバルのもの作りの原点に立ち返って再設計すべきだ。

AVH

 SUBARU XVにはAVH(オートビークルホールド)機能がある。停止時にブレーキから足を離しても車が止まったままで動き出さない機能だ。信号待ちでブレーキから足を離しても大丈夫なので便利な機能ではある。ところが、この機能、エンジンを停止するたび、リセットされ、エンジンを始動するたびボタンを押してセットする必要がある。

 出発時にAVHをセットする。途中、コンビニでお茶を買う。赤信号で車を止める。ブレーキから足を離す。と車が動き出し、慌ててブレーキを踏む。あっ、AVHが働いていない。ここで、コンビニで車を止めたことを思い出す。これでは、AVHを安心して使えない。AVHは使い続けるか使わないかどちらかだ。X-MODEのように特定の状況下でのみ使うものでもないし、Iモード、Sモードのようにその日の気分で切り替えるもでもない。なぜ、状態が保持されないのか理解できない。

   AVHには隠れた欠点があり、AVHを使い続けると不都合な真実が具現するため--例えば、バッテリの消耗が早いとか--なるべくユーザーに使わせないようにしているのでは、と勘繰りたくなる。

 エンジン再始動で状態が保持されない機能にアイドリングストップがある。ただ、アイドリングストップは無効にしてもエンジンを再始動すると有効な状態に戻る。一方、AVHはエンジン再始動で無効な状態に戻る。これは、メーカーの意志だろう。アイドリングストップは使って欲しいが、AVHは使わせたくない。AVHはカタログスペックのための機能ということだろう。

オートワイパー他

 ワイパーの動作のひとつにオートワイパーと呼ばれる機能がある。センサーにより雨適量を測定し、ワイパーの動作を自動調整する機能だ。雨が降り出すとワイパーが動き出し、雨が激しくなるとワイパーのスピードが速くなる。雨が止むとワイパーは停止する。便利な機能だが、困ったことに、オートワイパー状態でワイパーが動作中にエンジンを切るとワイパーが途中で止まってしまう。ワイパーをホームポジションに戻すためには、ワイパーレバーをAUTOからOFF位置に戻してエンジンを切らなければならない。
 せっかくのオート機能なのになぜ?とマニュアル読むと、「ワイパーを使用しないときはOFFの位置にしてください」とある。オートワイパーとは、あくまでもワイパー動作のひとつで、間歇、中速、高速とならぶ動作のひとつでしかないということらしい。
 オートワイパーをワイパーレバーの操作のひとつと考えれば、現状の動作はエンジニア的帰結としては正しいのかもしれないが、ユーザーの視点から見れば、オートワイパーもオートライトと同じような機能であるべきだと思う。オートワイパーにしておけばワイパー動作はすべて自動で行ってくれる機能であるべきで、そのためにも、エンジンを切った場合はホームポジションに戻すべきだ。

 ユーザー視点から見て、今ひとつその機能が理解できないのがマルチファンクションディスプレイだ。車の中央にあるが運転中に無意識に見られる位置ではないし、ナビ画面とも離れている。大きさも中途半端で、表示される情報も無くても困らない情報がほとんどだ。何の目的で設けたのだろう。
 営業からカタログスペックのために要求され、開発も、営業からの要望なので仕方なく作ってみました、という代物に思える。単なるファッションアイテムだろう。
 こんなマルチファンクションディスプレイはいらない。今程度の情報なら、ナビ画面にスーパーインポーズすすればいい。例えば、シフトレバーを後退に入れると、バックカメラの画像はナビ画面に表示されるが、後退時自動ブレーキアシストの警告表示はマルチファンクションディスプレイに表示される。両画面は同時に見られない。ナビ画面に後退時自動ブレーキアシストの警告表示をスーパーインポーズすると情報が一度に見られる。この方がよっぽど便利だ。

 「操る人が常に状況を正確に 把握でき、的確な操作を行えるよう、 徹底的に“人を中心にした”設計」
 スバルの開発者はこの言葉にどれだけの重みを感じて開発しているのだろう。

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