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マスク備忘録

 PixInsightで画像処理時に使用するマスクに関する備忘録
 基本は,星マスク、輝度マスク、背景マスクの3つ。さらにこれらを組み合わせて使用する。なお、マスク作成のベースとなる線形画像は、DynamicBackgroundEnableを使って背景の輝度ムラを取り除いておく。

1.星マスク(star_mask)
2.輝度マスク(lum_mask)
3.背景マスク(range_mask)
4.シャープマスク(sharp_mask)
5.HDRマスク(HDR_mask)
6.ノイズリダクションマスク(TGV_mask)

1.星マスク(star_mask)

 星を対象、または対象外とする処理に用いる。Deconvolution時にLocal supportや、MorphologicalTransformationで星を整形するときなど。
 作成には線形画像を使用する。StarMask機能を使って生成するが、事前にMultiscaleLinearTransformを使って、layer1をdisableにすることで偽星の元となる小さなノイズを削除しておく。

MASK1001
 StarMaskのNoise threshholdは背景の輝度値程度から始め、偽りの星がなくなるまで値を大きくする。AggregateとBinaraizeをチェックし、それ以外は初期値のままにする。
MASK1002
 銀河の中心など明るい部分が星として残ったときはCloneStampを使って背景で塗りつぶす。このとき、Star_maskはAutoStretchで見かけ上の伸長をしておく。
MASK1003

2.輝度マスク(lum_mask)

 主に対象の彩度アップ時に使用する。
 Luminance画像をMultiscaleLinearTransformでノイスリダクションした後にAutoStretchで非線形処理を施す。HistogramTransformationを使い背景の輝度を下げる。

MASK1004
3.背景マスク(range_mask)

 背景と対象を分離するマスク。対象の彩度を高めたり、背景のノイズ軽減、彩度を落とすために使う。
 輝度マスク(lum_mask)を作成する際に使用した非線形画像に対しRangeSelectを使って生成する。

MASK1005
4.シャープマスク(sharp_mask)

 銀河の核を処理する場合に使用する。例えばシャープ処理を行うときに使用する。
 PixMathを使い、輝度マスクから星を取り除く。
 計算式:sharp_mask = lum_mask*~star_mask

MASK1006
5.HDRマスク(HDR_mask)

 銀河全体を処理する場合に使用する。例えばHDRMultiscaleTransformを施すときに使用する。
 PixMathを使い、背景マスクから星を取り除く。
 計算式:~range_mask~*~star_mask

MASK1007
6.ノイズリダクションマスク(TGV_mask)

 銀河周辺を処理する場合に使用する。例えば、シャープ処理で強調されたノイズをTGVDenoiseを使ってノイズを軽減する際に使用する。
 range_maskとlum_maskを組み合わせ対象の輝度の高い箇所のマスクを強くする。
 計算式:~range_mask*~lum_mask

MASK1008

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